1937年、東京都生まれ。チェロ奏者として日本フィルハーモニー交響楽団やボストン交響楽団などで活動し、1974年に札幌交響楽団に移籍。22年の在籍中には首席チェロ奏者を務め、音楽の普及と発展に貢献した。土田さんは演奏活動の傍ら、市内の盲学校への訪問演奏や道内での骨髄バンク支援チャリティーコンサート開催などを続けてきた。特筆すべきは地震発生から18日目の2011年3月29日に開始した、東日本大震災の支援活動だ。チャリティーコンサートを開催し、集まった寄付金は全て被災地に送金。これまでに全国各地で360回以上開催し、賛同者から3350万円以上の寄付金が寄せられている。当初は日赤やユニセフ、被災地に送金していたが、2012年10月に寄付総額が1000万円を超えたのを機に「じいたん子ども基金」を設立。自身のブログで、毎月、収支報告を行っている。また被災地では、仮校舎などでの慰問演奏活動の他、津波で流出したリコーダーや六尺筝の寄贈も行っている。活動の原動力は、福島県から道内への避難者がコンサート会場で涙を流す姿が目に焼き付いているから。被災者自らが故郷を思い募金する姿に感動し、心が震えたから。震災から6年が経過し支援の輪が小さくなる中、弓を置く日まで支援活動を続けていく。